水牛のブルセラ病・・・。
イタリアのモッツァレッラチーズがピンチらしい。
1月19日のニュースによると、
『イタリア・ナポリを中心とするカンパーニャ州の水牛の3割以上が『ブルセラ病』なる病気におかされていて、 イタリア政府は3万頭以上を処分すると発表。
この水牛の乳から作られるモッツァレラチーズの供給に影響が出ることが懸念されている』
のこと。
ブルセラ病は、ヒトが感染すると発熱や吐き気などの症状を引き起こすそうだが、熱で殺菌できるものらしい。
モッツァレッラチーズはチーズの生地にお湯をかけて棒で練り上げるのですが、このときのお湯の温度が100度近く。昨年、ナポリ近郊に作っているところを見学にいったんですが、湯気がもくもく出ていて、とにかく、熱い作業です。
普通はこれを素手と棒でやるもんだから、職人さんの手は常に火ぶくれ状態・・・。
こんな状態で数分間は練っていくので、菌はこの時点で殺菌されているはず。
だから、モッツァレッラチーズ自体は何の問題もなく、日本政府も輸入問題なし、としているそうだ。
でも、、、
さらなる水牛への感染を防ぐために、感染の疑いのある水牛3万頭以上が処分されてしまうのだ。
なんてかわいそうな水牛たち・・・。
そして、きっと困っているであろう、水牛農家の人たち。そしてチーズ作りをしている人たち。
動物を育ててその乳をわけてもらってチーズを作るという行為は、動物への愛情なくしてできないものだと思う。
見学にいったモッツァレッラ工房の水牛の牛舎に飼われていた水牛たちも、牛舎だけでなく、そこから散歩したり、のんびり寝そべることができる広い沼地のようなスペースが用意されていて、みんなどろんこになって気持ちよさそうにしていた。
搾乳のときには、毎回、どろどろになったおっぱいをきれいに洗浄してから、乳をしぼり、その乳の味を大切に生かすように、熱っい練り上げ作業も手作業でやり、ひきちぎる成型作業も手作業でやり、やっとモッツァレッラチーズ(水牛製のDOPモッツァレッラ=モッツァレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ)ができるのだ。
そんな風景を見てきただけに、あの水牛たちの3割が殺されてしまうこと、乳の量が減ったら、その分収入も減ってしまうチーズ生産者たちを思うと胸が痛む。
モッツァレッラは問題ないとわかっていても、イタリアでの消費量は激減しているらしい。
日本でも、カイワレのO157のときとか、カキのノロウイスルのときとか、問題はないってわかっても店頭に並ばなくなったりしたからね。
イタリアと日本、風評被害はやっぱり同じ仕組みだ。
そして、モッツァレッラの消費量はブルセラの問題以前から減少していたというからびっくりした。
その原因はナポリのゴミ。
年末からゴミ収集がされていないというナポリの町はゴミが町中に散乱しているらしい。
ニュースで見たけど、ほんと道路にゴミが広がっている。
ただでさえ、ゴチャゴチャしているナポリの町。
下町のほうは、みんな信号無視だし、車もむちゃくちゃな運転だし、歩道をバイクが走るし、なかなかスリルのある町。5日間滞在したけど、道を歩くときはかなりドキドキでした。
洗濯物が道の上にはためき南イタリアらしい風景を演出しているが、その洗濯物の下には大量のゴミが散乱しているんだろうな。きっと。
そんな映像はイタリア中のTVニュースで映し出され、
「あんな汚いところのチーズ食べたら、病気になるかも」って買い控えが始まったんだろう。
そして、今回のブルセラ病問題が発覚し、消費量は激減。
今後、どうなってゆくんだろう。早く事態が収まればよいが。


Comments